【映画】それでも夜は明ける:感想

  • 2014/03/15 00:28
  • Category: 映画

今年のアカデミー賞で作品賞を取った「それでも夜は明ける」。
予告から気になっていて、やっと公開。観てきましたぞ。
アカデミー賞を取ったあとはTVなどでもそれなりに宣伝されて
いましたが、自分が行った映画館ではイマイチお客さんの入りが
良くなかったのが気になりましたが…。

とりあえず感想になります。
ネタバレありの為、要注意です。

■ あらすじ
1841年、家族と幸せに暮らしていた黒人音楽家のソロモン。
彼は自由黒人であるにも関わらず、ある日拉致をされてしまい
黒人奴隷として売られてしまう。
白人たちからの酷い扱いを受けながらも、家族に会いたい一心で
彼は耐え抜いていく。

■感想
人種差別や奴隷制度…テーマとしては重いものですが
しっかりと見つめ、繰り返してはいけない出来事として
理解しておく必要がある内容です。
この映画は変なドラマチック要素は排除して、あえて淡々と
虐待行為が描かれています。

映画の中で何が怖いかと言いますと、肉体的や精神的虐待はもちろんのこと
ソロモンのように昨日までは家族と幸せに暮らしていたはずなのに
黒人だからという理由だけで家族と離れ離れにされて奴隷にされてしまうこと。
続くと思っていた幸せな日常が理不尽な理由で壊されてゾッとしました。
他の奴隷でも家族と離れ離れにされて、ひたすら泣いている女性がいましたが
あの人はどうなったのかな…。

またソロモンが白人に逆らったことで首を吊られるシーンがあるのですが
他の奴隷仲間は助けようともせずに日常の業務をこなしていくシーンがあります。
画面手前では苦しむソロモン、画面の後ろでは穏やかな日常風景。
あまりにも違和感のある構図で静かに訴えるものがあります。

彼らが受けてきた非道な仕打ちが分かりやすく描かれているので
人種差別や奴隷制度を学ぶ上で観るのは凄く良いと思います。

なので、考えさせられる作品ではありますが、正直に言いますと
エンターテイメントとして面白い作品かと聞かれると「う~ん…」と言ったところ。
予告は上手く作られていて感動もののようにも見えますが
感情に訴えるシーンはあまりないので、その辺は期待しない方が良いでしょう。
個人的にはもう少し感情を揺さぶられるシーンを入れてくれた方が
印象に残って良かったかなぁ。
学ぶところは多いですが、感情移入がしにくいので印象に残りにくいと言いますか…
勉強教材を見せられている気分になるというのが分かりやすいかな。

あと、映画の内容とは直接関係ないですが、この邦題には呆れるものがあります。
何でこんなタイトルにしたんですかね。
確かにソロモンは助け出されて、再び自由黒人として家族の元に帰れました。
でもパッツィーとの別れのシーンを見ると分かる通り、何一つ解決されていません。
奴隷解放宣言がされるのが1862年ですから、少なくともこの後10年くらいは
黒人は奴隷として働かされています。
また解放されたからといってすぐに差別がなくなるわけではないです。
ソロモンもあくまで「自由黒人」というだけで、白人と同じ扱いなわけではない。
彼らの苦しみはこれからも続き、差別のない時代がいつ来るかも分からない話なのに
安易な希望を持たせるタイトルは付けないで欲しかったです。


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